佐々木耕司コラム

「丸いターン弧とその効果」について


皆さん、こんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
今年は本当に寒い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょ
うか?ホワイトワールド尾瀬岩鞍の雪のコンディションは良く、歩くと
キュッキュッというとてもよい雪での滑走が可能となっていて、これ
からまだ寒い日が続き、良好な雪での滑走を楽しめる日が長く続きそう
ですので、是非一度、関東一を誇る広大なゲレンデに滑りに来てみて
はいかがでしょうか?さて、今回は、”丸いターン弧とその効果”に
ついてお話したいと思います。皆さんハイシーズンの真っ只中、スノー
ボードを楽しんでいられることと思います。さまざまな雪の斜面にて、
スムーズにスピードをコントロールして滑り下りるには、どのように
すれば効果的かご存知でしょうか?例えば、急な坂をソリで滑り降り
ることを想像してみると、まっすぐ落下した場合はどんどんスピード
が出て行き、次第に足で雪にブレーキをかけて速度を落とすようにな
ります。人によっては、スピードが少し出た時点でブレーキをかける
方や、スピードが多く出てからブレーキをかける方とさまざまです。
前者は、ブレーキをかける頻度は多く最高スピードはあまりでにくい
ため、安全に滑り降りることが可能で、後者は、ブレーキをかける頻度
が少なく最高スピードが出やすく足が疲れたりして、うまくブレーキが
かけられなくなるなど少しリスキーになります。もし、落下する際に
直線ではなく、曲線(弧)で下りるとしたら、どうでしょうか?さま
ざまな曲線(弧)の深さで、スピード、をコントロールするため、大き
な負担も無くスムースに安全に落下できるようになります。曲線が
きれいな丸いターン弧になるには、優れた用具と技術が必要ですが、
それに近づけば近づくほど、とてもなめらかに斜面を快適に下りられる
でしょう。スノーボードに置き換えた場合も同様で、ボードを真下に
向けてスピードを出して滑ったりボードを横にして急ブレーキをかけた
りして滑るよりは、丸いターン弧を描いて滑ることで、スムーズに
加速や減速のスピードコントロールができるようになりばかりか、
以下のような効果があります。
1. 足への負担が少ないため、長い距離をすべることができる。
2. 安全にスピードを出して滑ることがしやすくなる
3. 新雪を滑ることができる
4. あらゆる雪質や斜面にてスピードをコントロールして滑る
5. ほか

さまざまなゲレンデにて丸いターン弧で滑ることで、特に効果的で
あると思うのが3番目と4番目です。これらは皆が難しいと感じ、丸い
ターン弧ができないと上手く滑ることができないシチュエーションの
一つです。丸いターン弧で滑る術はいろいろとありますが、そのコツ
の一つをご紹介すると、両足でボードを操作することが大切です。
それは、前足に重心をおき、後ろ足を延ばしたりしてボードを操作す
るのではなく、両足においた重心を積極的に入れ替えて、両足を同じ
ように動かしてボードをたわませて操作することです。K-snow JAPAN
が主催するキャンプや佐々木塾などの競技者育成プログラムでは、丸い
ターン弧を描くための基本からハイレベルなターン(加速するターン)
までのコツを伝授していますので、興味のある方は是非一度受講されて
みてはいかがでしょうか?

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2013年02月16日(土) No.106 (コラム)

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