佐々木耕司コラム

「ボードの進化・特性による上達」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
毎年恒例のGWキャンプのため、野沢温泉スキー場に来ています。
冷春のため、昨年を上回る豊富な残雪があり、グッドコンディションの中、順調にトレーニングを行っています。

先日(4/24-25)、ホワイトワールド尾瀬岩鞍(群馬県)にて行われた、第1回目のケスラーキャンプは、最良のコンディションの中無事に開催されました。約5〜60年ぶりに4月の平均気温を下まわるほどの冷え込みとなった影響のため、コースには豊富な積雪があり、朝7時から貸切されたバーンはとても固くしまった状態で、ケスラーカスタムボードの性能を確認するには、最適のコンディションとなりました。キャンプは、現ナショナルチームにてワールドカップを遠征している、斯波正樹選手によるコーチング(フリーライディング&ゲートライディング(GS&SL))が行われました。内容は、まず最初に彼のコーチングを受けその後、各自にて反復練習をしたり、ケスラーカスタムボードの試乗(フリーライディング&ゲートライディング)や、フィッティング会(ケスラーカスタムボードの乗り方を理解して、さまざまなタイプのボードを乗り比べたり、自分にあったボード選び)に参加したりと、さまざまコースに自分のペースにてジョイントしました。人によっては、斯波選手のコーチングを最後まで受けたり、フィッティング会に参加してケスラーカスタムボードを存分に楽しんだり、とことんケスラーボードにこだわった内容のキャンプに、参加された方(遠くは関西から)はとても楽しまれたようでした。来期は外人コーチを招致して第2回目のケスラーキャンプを開催したいと思っていますので、是非とも楽しみにしていてください。

今回は、”ボードの進化・特性による上達”についてお話しします。スノーボードにはさまざまなタイプの楽しみ方があり、それに適したスノーボードを使用することで、楽しく、快適に滑ることができます。例をあげると、ターンを楽しむレースやテクニカル、バランスや技をたのしむグラトリやパークライディング、空中での技を楽しむハーフパイプやストレートエアーなどに分類されます。今から十数年前の用具は、カービングはアルペンボード、フリースタイルはフリースタイルボードという区分けで、それぞれのボードは固く扱いづらいものが多く、まずはそのボードを乗りこなすことから始め、次にそれぞれのタイプのスノーボーディングを楽しむというものでした。しかしここ最近の用具は、とても進化して扱い易いものが多くなってきたため、用途に応じたボードを使用することで早い上達が可能となります。
以下へ各タイプごとの特徴を記します。

■カービングターン、フリーライディング用
必要な条件:ターンしやすい
用具に要求される要素:安定している、扱い易い、ボードが走る

■グラトリ用
必要な条件:扱い易い、技をしやすい
用具に要求される要素:扱い易い、方向変換が行いやすい、安定している

■ジャンプ用
必要な条件:飛びやすい・着地しやすい、技をしやすい
用具に要求される要素:扱い易い、安定している

上記に共通する項目としては、まず安定していて、その上で扱い易いということが上げられ、それにプラスして各タイプによる特性を備えた要素が必要となります。各要素を複数備えた点が十数年前と比べて進化したところであり、多様化されたスノーボードタイプに合わせた用具が多く販売されているという現状において、ボードの特性をしっかりと理解した上で、上手な用具選びをされることで早い上達が可能となります。

弊社で取り扱っているケスラーカスタムボードは、カービングターンやレース、スノーボードクロス、テクニカルライディングでの早い上達の助けとなるボードです。最終オーダーは6月末まで行っており、5月22−23日には、アクロス重信(愛媛県)での試乗会を開催いたしますので、興味のある方は是非ともご参加いただければと思います。
また、K-snow JAPANが開催しているキャンプ(雪上トレーニング、陸上トレーニング)やスノーボードスクール、各トレーニングチームにおいては、これらの用具選びのアドバイスのコツをお伝えしております。特に成長が早いジュニア選手、体力的にお悩みを持つ方には、用具選びによる上達の早さが異なり、ケガの予防等にも役立つ大切な要素と考えますので、機会がありましたら、ご参加いただければ嬉しく思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2010年05月01日(土) No.61 (コラム)

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