佐々木耕司コラム

「スノーボードを滑らずに早く上達する方法」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
3年ぶりにスイスのサースフェーで開催したスノーボードキャンプが無事に終了し、オーストリアへ大会遠征にきております。今年のヨーロッパは暖冬のためか(?)とても暖かく、手足の末端の感覚がなくなったり、体の芯から冷えるような極寒の陽気の日は全くなく、雨や風の強い日が多い天気でした。こちらとは対照的に、北米のスキー場はとても調子が良いらしく、例年よりも2週間早くオープンするスキー場や積雪が1m以上あるスキー場が多く、とてもにぎわっているようです。日本もよいシーズンとなることを期待しています。

さて今回は、”スノーボードを滑らずに早く上達する方法”についてお話しします。みなさんはスノーボードを滑らずに早く上達する方法をご存じでしょうか?スポーツは体を動かして行うものであり、共通する基本が存在すると私は考えます。例えば、水泳を例にあげると正しい姿勢(ポジション)から正しい泳ぎ方(運動)をすることで上手に泳げるようになります。
もし正しい姿勢ができていなければ、正しい運動をすることは難しく、まともに泳ぐことさえできないでしょう。正しい姿勢ができていても正しい運動ができていなければ、どうにか泳ぐことはできても上手に泳ぐことは難しく、そのまま泳ぎ続けていると、我流の効率の悪い泳ぎ方が身についてしまうことが多々あります。もしそうなった場合は、まずは身についた癖をとりのぞきながら基本を一からやり直すことで上手に効率よく泳ぐことが身につくようになります。では、それらをスノーボードについて置き換えて考えてみると、正しい姿勢(ポジション)とは板の上に立つことで、正しい運動とは、バランスをとりながらボードを操作することになります。
ボードを操作する方法は大きく分けて2つあり、前足に乗って後ろ足を左右に振り出して操作する方法と、両足に乗って操作する方法です。スノーボードを上達するための一つのかべが、後者のように滑れるようになることです。(最近は用具の進化が進んでいるので昔から比べるとそれほど難しくはないのですが、やはり基本原理は一緒で、両足同時操作が大切です)上達するためには、実際に雪の上で滑ることがもちろん大切なのですが、雪の上にいかずとも、上記の二つのことを部屋の中で行ってみたり、実際の体の動きが、上手い人の映像をみて、イメージし、自分の頭の中で実際に映像化し、その動きを自ら行いその姿を目視することが、早い上達を可能とします。そして、もう一つ大切なことは自分の長所を見いだし、それを柱として練習していくことがさらなる上達を促していくことです。

まもなく始まるシーズンを前に是非これらを実践して早い上達となることを期待いたします。さらなる上達のためのテクニック修得や長所の発見にはK-snowが開催するキャンプを有効にご利用頂ければと思いますので、皆様のご参加をお待ちしております。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。


<おねがい>
スイスでキャンプを開催している際に、コースから離れた脇の山肌から氷河が音を立てて崩れ落ちる場面を連日のように見かけました。以前これらはキャンプ期間中に1回か2回起きる程度でしたが、これは地球の気温が高くなり氷河が溶けて崩れ落ちているということで、通年を通じて地球の気温が高い状態になっていることを意味しています。約10年程前に数回秋のキャンプを開催したティーニュ(フランスの氷河)は、崩壊の危機さえ危ぶまれている状態であるとヨーロッパのコーチ達から聞きました。
久しぶりにヨーロッパに来てみて、地球の温暖化が着実に進んでいることをあらためて痛感しました。私たちが行っているスノーボードはアウトドアースポーツのため、将来的に雪がなくなってしまった場合、できなくなるということも考えられますし、今のようにリーズナブルな費用でできないことさえ考えられる事態となっています。これほどまで楽しいスポーツを後生の人(ジュニア)達に継承出来ないという事態だけは避けたいと心から願っています。この佐々木耕司通信でも数回にお話しさえてきましたが、今一度、みなさんと一緒に環境について考え行動していきたいと思います。
スノーボードに行く際に車を利用する方が多いと思いますので、特に以下のことを避けましょう。

<車関係>
・車中泊の際にエンジンをかけっぱなしにする。
・コンビニ等に駐車する際に、エンジンをかけっぱなしにする。
・むだにアクセルを激しくON/OFFする。
・暴走運転はもっての他。

◆2007/01/01 第53号より抜粋
・自家用車の無駄なアイドリングを減らすことはもちろん、自動車の利用自体を極力減らし、移動の際には徒歩や自転車の利用や公共機関を出来るだけ利用したり、排気ガスの放出を減らすために、エンジンの稼働時間を減らしていく。
・衣服の調節にて冷暖房の利用を極力減らす。
・家電製品の電源をこまめきったり、冷房等の設定温度を減らしたりと省エネ利用を心がける。
・草木を大切にする。
・まわりの多くの人へこれら(上記)のことを伝え、”温暖化”の現状を認識してもらうとともに、省エネにつとめ、CO2の排出量を減らすよう協力をしてもらう。

◆2008/01/16 第71号より抜粋
先日カルガリーの街で見た光景ですが、コンビニエンスストアーへ買い物へ行った人の無人の車のマフラーから、もくもくと排気ガスがでていました。たった1秒、エンジンキーをOFFにするゆとりがあればと切なく思いました。

普段生活していく上で便利だと思うことのほとんどが無駄なことが多く、環境破壊につながっているように感じて来ました。


地球温暖化防止について、できるだけ多く方の協力を得てみんなで実行していきたいと思っておりますので、これからの冬のスノーボードシーズンで気になることや気にしていることがありましたら是非以下まで教えて下さい。
mail: info@k-snow.com
どうぞよろしくお願いいたします。
2009年12月01日(火) No.51 (コラム)

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