佐々木耕司コラム

「けがなく上達するためにかかせない疲労回復方法:栄養編」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
現在、私は毎年恒例のニュージーランドスノーボードキャンプにきています。 今年のMt.Huttは、早い時期からとても多くの積雪量(185cm)があり、私がキャンプを始めてから今までの期間でベストと言えるほどのグッドコンディションで、山の全ての斜面を滑ることが可能な状態となっています。今年は雪の多い年となっていますが、昨年同様天気の移り変わりが早く、そのため風が強い日が多くクローズやホールドとなる日が少し多くなっていますが、スキー場がオープンした日は、グッドスノーのもと、と穏やかな天気の中でのライディングを楽しむことができるという、とても良いスノーボーディング環境となっています。

さて今回は、”けがなく上達するためにかかせない疲労回復方法:栄養編”についてお話ししたいと思います。人間の身体は、疲れたからとか面倒くさいからといって、数日間たべものを食べなかったり、睡眠をとらなかったりしたり、いっぺんに多くの物を食べだめをしたり、寝だめをしたりできないようになっています。基本的には、5〜7時間おきに食事をとらなければ、空腹感が強くなりお腹が”グゥー”となって危険信号を発したり、徹夜をしたりして寝不足の時に自分の意志に反してうとうとと休養をとったりと、生命維持に必要な警告や発したり、行動をするようになっています。
人間が生きていくためには多く種類の栄養が必要となりますが、その中でもスポーツに関わる栄養にフォーカスしてみると、炭水化物とタンパク質とビタミン類が大切です。炭水化物はエネルギーとなる栄養分であり、タンパク質は筋肉や身体を構成し日々生まれ変わっている組織のもととなる栄養分であり、ビタミン類は体調を調整する栄養分です。もしそれらが、欠乏すると身体の機能が正常に働きにくくなり、疲労して病気やけがをひきおこしやすくなってしまいます。

スノーボードというスポーツをする際は、日常生活とくらべて身体を多く動かすので必然的に多くの栄養が必要となります。例えば、日常生活と同量の栄養でハードなスポーツを行った場合どのようなことがおきるか考えてみると、運動の途中でエネルギー不足が発生し、スタミナがなくなり強い強度での運動の持続が困難になります。その後無理に運動を続けた場合、食物によるエネルギー不足を補うために体内のタンパク質をエネルギーに変換していく動きが発生しだします。身体を鍛えるためのトレーニングが、栄養が不足した状態で行うと逆効果となり、身体を痛めてキズつけ疲労させてしまいかねないことになる
恐れがあります。それらを防ぐためにもしっかりとした栄養をタイミング良くとっていくことがとても大切となります。具体的には、スポーツの前にはそのスポーツの運動強度に十分必要なエネルギーとしての炭水化物とタンパク質を、スポーツ後には失われたエネルギーの補給のための炭水化物と疲労回復等のために必要なタンパク質とビタミン等を摂取することです。スノーボードを午前と午後に滑るパターンの場合は、朝食と昼食はビックボリューム、夕食はやや少なめのボリュームの食事が理想的と考えられます。

スポーツを行う際の理想的な食事内表は、以下の通りです。
 1.主食(ごはん、パン、麺類)
 2.主菜(おかず:肉、魚、など)
 3.副菜(野菜類、みそ汁)
 4.乳製品or果物
和定食の4つのプレートの食事のパターンをイメージしていただくと応用がきくかと思います。

K-snow JAPAN主催の海外キャンプでは、長期滞在の場合自炊となることが多いため、これらの栄養指導を現地到着後すみやかに行い、長い滞在でも疲労を貯めず最良の身体のコンディションにて、ケガを防ぎスノーボードの早い上達が可能となるように取り組んでいます。
この秋に開催するヨーロッパスノーボードキャンプは勿論、オフトレキャンプやアクロスでのスノーボードキャンプでもこれらの内容について触れていく予定ですので、興味のある方は是非ご参加いただければと思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。楽しみにしておいてくださいね。
2009年08月01日(土) No.47 (コラム)

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