佐々木耕司コラム

「スノーボードのストラクチャー」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。私は、現在カルガリー(カナダ)に来ています。こちらはすっかりと夏の気候となっており、気温は朝晩が13度程度と少し肌寒く、日中は気温25度・湿度20%とカラットした陽気で身体を動かすにはもってこいの陽気となっています。
そのような中、私はカナダコーチ留学の際に帯同した家族が今月末で帰国するためにほぼ連日催される、さよならパーティーや家の撤収のためあわただしい日々を送っています。
こちらの夏の名物といえばバーベキューが代表的ですが、料理の具合は日本とは大きく異なり、ハンバーガーまたはホットドックを食するものです。こちらのキッチンは基本的に電気式なため、直火で料理をする機会が少ないためか、夏になると簡易型コンロ(プロパンガスを火力として使うもの)をテラス等の屋外で使用してハンバーグやウィンナーを焼き、それをパンに挟んで食べるというものです。日本の場合は、お酒をのみながら、肉や野菜や焼きそば等を焼きながら、食べるというスタイルで、こちらのとは大きく異なるため、最初は少しとまどいましたが、慣れるとそれはそれでさまざまなトッピングをアレンジして美味しくいただき楽しんでいます。この1週間は、子供達の友達の家族によるお別れバーベキューが連日立て続けにあったため、さすがにこってりとした食べ物には飽き、さっぱりした日本食が食べたくなりました。
今回の海外滞在にて子供達はカナダの学校に2年間通い続けて、そこそこ英語が上達しました。それは、「おとうさんの発音はなんか変!」と言ったり、友達の家に泊まりに行った際に、夜遅くまでなんの不自由もなくずーっと英語で話し続けられる程です。子供達にはかなりへこまされましたが、子供の脳はとても柔らかく、大人の何倍ものスピードの吸収力があり、大きな可能性をもっていることをあらためて実感させられました。

さて、今回は”スノーボードのストラクチャー”についてお話ししたいと思います。みなさん、スノーボードの滑走面(ソール)のストラクチャー(溝)の効果をご存じでしょうか?ストラクチャーとは、滑走性を上げるために故意的に入れた小さな溝のことで、基本的には購入した新品の状態で入っているものは少なく、チューンナップして後から入れるケースが一般的であり、スピード系の種目のボードにストラクチャーを入れることは、常識となっています。スノーボードが雪面を滑る際、ソールと雪の間に発生する摩擦により小さな水滴が発生します。これが抵抗となり滑走スピードが低下していきます。この抵抗を少なくするために、WAXを用いますが、多くの水分を含んだ雪や高速滑走の場合は、それだけはまかないきれないため、ストラクチャー(溝)による排水効果を高めてあげることで滑走スピードの低下を防ぎ、最高滑走スピードの向上に役立つばかりでなく、直進安定性も向上します。タイヤの溝が水分を脇へ排出する効果をイメージしていただければわかりやすいかと思います。
ここ最近ではストラクチャーの種類が増え、スキー界で長く指示されているストレートやクロスや、見た目に美しいデザイン(ツリーやウェーブ)などがあります。
ここ数年、スノーボードのハイスピード種目の方や上達を望む方の中では、ストラクチャーをいれることはもはや常識となりつつあります。K-snowが主催する海外キャンプや佐々木塾ではこれら基礎知識の伝達やアドバイスだけではなく、オススメチューンナップショップのご紹介や仕様相談も行っておりますので、興味のある方は是非ご参加いただきその効果を体験してみていただければと思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2009年07月01日(水) No.46 (コラム)

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