佐々木耕司コラム

「身体と滑りのリセット」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。すっかり春の陽気となり、過ごしやすい日がつづいていますがみなさんいかがお過ごしですか?
このような陽気の中でも、未だに雪が豊富にあるスキー場では多くのスノーボーダーやスキーヤーが滑ってにぎわっています。そのシーズンもゴールデンウィークが終わるまでのあと約3週間ほどとなってしまいました。
今シーズン私は、スノーボードを本当多く滑ったシーズンでしたので、あと少しで日本のシーズンが終わり、夏のニュージーランドキャンプまで滑れないと思うと少し寂しい気がしている今日この頃です。

さて、今回は「身体と滑りのリセット」についてお話ししたいと思います。
スノーボードはとても楽しいスポーツで多くの人を夢中にさせる魅力がありますが、横乗りのスポーツのため、身体のゆがみが増長されたり、放っておくとあとになってからさまざまな障害があらわれることがあります。
特に、我流(今まで基本を習ったことがない方)で、1シーズンに50日以上滑った方で、オフシーズンのトレーニングをほとんどしない方は要注意です。
年々、身体の歪みが蓄積されてゆき、痛みがともない最終的には病院や整体へ行かなければならないようになることが多々あります。
スノーボードは両足が固定されて雪の上を滑走するため、どうしても左右非対称な筋肉の使い方を強いられ無意識のうちに身体がゆがんでいきます。例として、左右の足の筋肉の付き方が違ってきたり、関節の可動域が左右不均等になったり、骨盤や背骨がまがったり、最終的には、首に痛みがでて治療に通う人が少なくありません。それらを未然に防ぐ例を以下にいくつかご紹介したいと思います。

・滑りをリセットする:正しい基本にて滑る。(ポスチャー、ポジション、運動、動作)基本を取得されていない方は、それを習い身につける。
・スピードや外力に耐える際、正しい姿勢・運動でボードを踏む
・用具をチューンナップやカスタマイズして正しく使う
・正しくバインディングをセットする
・シーズン終盤とシーズンインの際に基本を再度確認して反復する
・ストレッチをしっかりと行う・補強運動を行う
・身体をリセットする(整体へ行く、エゴスキューを活用する)
・など

スノーボードというスポーツを続けているとどうしても、身体が歪みがちとなってしまうので、それを未然に防ぐ工夫をしたり、オフになったら身体の歪みを左右対称に毎年一度リセットすることがとても大切です。
シーズン中に、ホワイトワールド尾瀬岩鞍の役員の方の紹介にて”エゴスキュー”を約1時間ほど体験する機会がありましたが、これが実に調子が良いので、良く活用しています。エゴスキューとは、運動療法にて自分で痛みや歪みがとれるもので、身体のゆがみや痛みがひどい方や、受傷された影響で慢性的な痛みがある方には効果がある場合が多いので、是非とも一度お試ししてみてはと思います。興味のある方は、書籍(KKロングセラーズ出版)を読まれ、次にエゴスキュー体験会、個人セラピーへとステップアップされることで、自分の身体のことを熟知できるとともに、日頃の身体の悩みの解決と健康な身体の維持の手助けになります。ただし、これらはあくまでも身体の調整としてであり、スノーボードを続けていくには、左右不均等になりやすいという現状を理解した上での活動(専門的な雪上トレーニングとオフシーズンのトレーニング)を欠かせず行うこと、つまり、シーズン中はスノーボードの滑りのリセットを、シーズンオフは身体のリセットを行うことが重要となります。
K-snow JAPANでは、GWキャンプ、オフトレーニングキャンプ、アクロスキャンプ(オフシーズンの室内雪上トレーニング)、海外キャンプ(夏:ニュージーランド、秋:ヨーロッパ、北米)などにて、雪上テクニックのみではなくこれらの事柄に関することを伝達しておりますので、興味のある方は是非ともご参加いただき積極的に尋ねてみてはいかがでしょうか?

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2009年04月16日(木) No.43 (コラム)

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