佐々木耕司コラム

「ジュニア世界選手権大会2008に参加しての感想」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
今シーズンは例年並みの積雪に見舞われた尾瀬岩鞍にて、当初の予定通り3月30日まで営業ができたこと、ホワイトワールド尾瀬岩鞍まで脚を運びスノーボードを満喫して頂いた皆さまに心より感謝いたします。
どうもありがとうございました。ホワイトワールド尾瀬岩鞍にはまだ豊富な積雪があり、4月13日までオープンしていますので、春雪の滑走にてさらなる上達を目指していただければうれしい限りです。

さて今回は、「ジュニア世界選手権大会2008に参加しての感想」についてお話ししたいと思います。

先日、イタリアで開催されてた総勢300名、約20カ国の選手が集まった1年に1度の祭典である、FISジュニア世界選手権大会 ”以下WJC”(3/16-3/21)に日本人若手選手14名、スタッフ5名とともに参加してきました。参加選手の内訳は、スノーボードクロスには男子2名、パラレルジャイアントスラロームとパラレルスラロームには男子6名、女子3名、ハーフパイプには男子3名、女子2名です。

今回の大きな成果として、大会4日目に行われたハーフパイプ種目にて、藤田一海選手(西条スキークラブ)が銀メダル、熊崎圭人選手(フッド)が銅メダルを獲得しました。男子のこの種目においては、2006年2月に韓国で行われたWJCでの工藤洸平選手の金メダル獲得に続く快挙となります。
パラレル種目では、PGSにおいて吉岡健太郎選手が7位、PSLにおいて小林学選手が4位となりました。

今大会は、日程が急遽変更となり、新スケジュールの発表が直前であったため、日本選手団と多くの荷物を積むことができる飛行機のチケットを確保することが困難な状況となり(特にパラレル競技は到着の次の日が競技日というタイトなスケジュールのため)、一時はハーフパイプとスノーボードクロスの2種目のみの参戦にて考慮しましたが、この大会のために1年間準備してきた選手のことや、今後世界で戦っていく際にこのようなイレギュラーな事態への対応について経験を積む良い機会と考え、タイトなスケジュールではありましたが、全種目へ参戦しました。
パラレル競技については、時差ぼけが残る中、吉岡選手と小林選手が好成績を残しました。これは、彼らの持っている技術や体力、気力が高いものであった証であると思います。

ジュニア世界選手権大会は15歳から20際までの選手が参加しますので、体格の差やそれにより使用する用具の差があるため、年長の選手が勝つ確率が高くなりますが、勝負に対する強い心を持った選手であれば、それに関わらず勝つチャンスは必ずあり、巡ったきたチャンスを生かして勝ち続けることが世界のトップとなるためにとても大切なことであると思います。
大舞台となる大会で最終的に実力を発揮でき勝者となりえる選手は、自分の立場を理解し、常日頃の努力を惜しまずに目標に向けて毎日を精一杯過ごしている、思いやりのある感謝の気持ちを持った選手ではないかと思います。少しずつではありますが、ジュニア達の志気が高くなっていることを肌で感じるとともに今後の活躍を期待します。

今大会は当初ロシアでの開催が予定されていましたが、スキー場の施設の故障等の理由により急遽開催が困難となり、代替え地を探していた時に、ワールドカップ最終戦を開催したイタリアのバルマレンコが快諾してくれたため開催されることになりました。世界選手権大会を開催するには、多くの運営費や受け入れ先の協力が必要不可欠です。ワールドカップ最終戦というビックイベントにて多大な労力を費やしたにも関わらず、将来を夢見るジュニアのために、スケジュール通りに大会運営に携わっていただいた地元役員をはじめ、朝早くから朝食を用意してくださったホテルや、宿からスキー場までのバスを毎日手配していただいたOC等、関係各位のご協力により、日本若手選手が好成績を残すとともに、多くの経験を得ることできたことに心より感謝いたします。どうもありがとうございました。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2008年04月01日(火) No.26 (コラム)

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