佐々木耕司コラム

「最近のフリースタイルスノーボード」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。現在私は、スノーボードキャンプ開催のために、南半球のニュージーランドに来ており、今年で14シーズン目となります。キャンプを開催しているMt.Huttスキー場のコンディションは、先日24cmの降雪があり、65cmの積雪量となっています。
さらに多くの降雪を期待している状況ですが、人工降雪機も稼働していますので、メインとなるコースは問題なく滑走することが出来ています。

今回は、「最近のフリースタイルスノーボード」についてお話ししたいと思います。ここ最近のスノーボード用具の進歩は著しいものがあり、大きく進化したことの一つとして、滑走性能があげられます。これには製造工場の技術の発展やスキーメーカー工場でのスノーボードの製造がこれらの背景の一つとなっています。

雪の上を滑走するスノーボードには、プラスティック素材でできているソール(滑走面)の善し悪しや、エッジ「ターンに必要不可欠な金属でできたもの」が大きく影響します。そして、ボードの硬さやねじれのバランスが乗りやすさに大切な要素の一つとなっています。一昔前のフリースタイルボードは、柔らかいボードは扱いやすいがスピードを出して滑るとバタバタと暴れて頼りなく、固いボードはハイスピードでの滑走には耐えられるが曲がりづらく扱いづらいものでした。しかし、ここ最近のボードは、重量が軽いわりには、しっかりとした乗り心地で、扱いやすさとスピードを出しての滑走の両方を兼ね備えたものが多くなってきたと感じられます。

K-snowの夏のニュージーランドキャンプや冬の尾瀬岩鞍でのスノーボードスクールでは、メーカーから試乗用ボードの貸出のご協力を頂いた際に、参加者や受講生に乗って頂いています。

数年前の夏のニュージーランドキャンプでのことですが、参加者の持参してきたボードよりも試乗ボードの方が滑走性能が高く、試乗してもらうと
「とても乗りやすい、とても扱いやすい」という状況であったので、実際にそのボードを使用してレッスンを行うと、ボードの性能に助けられて早く上達するという事がありました。実際の例では、カービングターンが出来なかった参加者が、レベルや体格にあった用具を使うことでカービングターンの体を動きを覚え、自分のボードに乗り換えた際にいままで出来なかったターンができるようになっていたり、キッカーやスイッチ等でのトリックが容易にできるようになったケースが多々ありました。

ここ最近は、用具の進歩により上記のようなことが減ってきたように思えますが(参加者が自分にあった用具を選択していることもありますが)、やはりスノーボードは用具を使うスポーツなので、自分にあった用具、目的にあった用具を使用することが早い上達につながり、その結果、楽しみながら長くスノーボードを行うことにつながっていくと思いますので、是非ともプロショップ等で正しい用具選びをしていただければ幸いです。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2007年08月01日(水) No.14 (コラム)

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