「春の雪でのボードチューンによる効果」について
皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。先日、ベースとしている尾瀬岩鞍では3日間の間に60cmもの積雪があり、辺り一面、銀世界となり一気に冬に逆戻りとなりました。予報ではこの先1週間は、寒い日が続き、ハイシーズンのグッドスノーでの滑走がまだまだ楽しめると思いますので是非滑りにいらして下さい。
今回は、「春の雪でのボードチューンによる効果」についてお話ししたいと思います。シーズン終盤の春の滑走はどうしても、もう終わりだからとボードの手入れ(チューンナップ等)を怠って滑りがちですが、ここに上達の秘訣が隠されていたことをご存じでしたか?スノーボードは、雪の上を滑るものであり、雪の上をスムーズに滑るためには下記の要素が必要となります。
1.WAX
2.エッジ
3.ストラクチャー
春の雪は、朝は固く、日中はゆるんでザクザクとなることが多いです。
それぞれの役割を下記へ記します。
■WAX日中の水分が多い雪はボードのソール面へ大きな抵抗となるので、しっかりとWAXを塗って、ボードと雪との抵抗を減らすことでスムーズな滑走性を維持することができます。
■エッジ春の朝一番の雪は、シーズン中で最も固い雪となる場合は多いです。
その際にとても大事なのがしっかりとチューン(研いだ)したエッジなのです。ツルツルなエッジでは、うまく滑ることができないばかりか、斜面で立っていることもできずに転倒して痛い目にあったり、斜面を思うように滑れずに怖い思いをして恐怖心を覚える等上達の妨げとなります。
■ストラクチャーストラクチャーとは、滑走面にある溝のことで、主に水はけをよくするために用いられ、用途によってさまざま形状(粗めや細かめ、深めや浅め等)があります。(通常は新品のボードでストラクチャーが入っているものは少なく、チューンナップ店等にて別途お願いすることが主となっています)現在は「クロスタイプ」が主流となっており、その中にも数種類(右肩下がり、左肩下がり、ミックス、等)があります。春の水分が多い雪は滑走面との抵抗が多いため、ストラクチャーがあるとないとでは、滑走性に大きな差があり、 スノーボードの上達へ大きな影響をもたらします。
スノーボードは、滑っていくボードの上でバランスを取りながらボードを操作するものです。ボードの滑走性が悪い場合を考えてみると、滑らないボードを滑らせることに労力を使ってしまったり滑りの悪いボードでのバランスを身につけてしまいがちであり、滑走性の良いボードにて本来身につけたい技術とはかけ離れた技術(悪い癖)を身につけてしまいがちとなります。
「春にがんばった人が次シーズンに伸びる!!」
(チューンショップあとりえS吉田氏談)
と言われるように、正しくチューンナップされたボードにて春雪のコンディションで滑走することは来シーズンへつながり、上達の大きなチャンスとなります。今回の寒の戻りで、まだまだスキー場のコンディションは良好ですので、来シーズンへ向けてのためホワイトワールド尾瀬岩鞍に練習しに来ていただければと思います。
次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2007年03月16日(金)
No.8
(コラム)
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