佐々木耕司コラム

クロスコースについて


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。昨年は寒い日が多く大雪の年で季節が約1ヶ月程前にずれていましたが、今年は暖かい日が多く、暖冬の年で季節が約1ヶ月ほど後ろにずれているように思います。ここ数日は、とても暖かく3月の陽気と思わせる日がありました。エルニーニョによる暖冬は深刻な状況となっており、ヨーロッパではレーススケジュールがたびたび変わり、ナショナルチームは現地での予定変更による対応に追われているようです。しかし、そんな中でも日本の戦士達は世界を舞台に活躍しています。来る2月16〜18日に富良野(北海道)スキー場にてスノーボードワールドカップが開催されますので、興味のある方は世界トップ選手の滑りの見学や、北海道でのスノーボーディングを兼ねて、是非とも日本チームの応援に行ってみてはいかがでしょうか?

さて今回は、「クロスコース」についてお話ししたいと思います。
1月24日よりK-snow JAPANのホームゲレンデのホワイトワールド尾瀬岩鞍にクロスコースが設置されました。暖冬の中ですが、1月の冷え込んだ夜に降雪機で作った多くの雪にてコースを作成しました。
簡単にクロスコースについて下記へ記したいと思います。

◆スノーボードクロスコースとは人工的に作られたウェーブ(凹凸)やバンク(傾斜斜面)、キッカー
(ジャンプ台)等が配置されたコースで、通常の圧雪された平らなバーンを滑ることでは感じることのできない浮遊感やバランス感を体感することができます。平地と比べて転倒のリスクが伴いますが、滑りきった時の達成感はそれとは比べられないものがあります。もちろんスキーでの滑走も可能で、今回ホワイトワールド尾瀬岩鞍に設置されたコースはジュニアのスキーヤー(初心者除く)でも滑走できる設計となっています。

◆コースを滑走することによる効果コースが平たんではなく変化しているので、前を見て滑るようになり、遠くを見て滑ることが出来るようになります。
地形が変化するところを滑り、板の上でバランスをとるため、脚でのボード操作が身に付きやすく、バランス感覚が研ぎすまされていきます。

◆滑り方(基本偏)
・まずはケガをしないために、フリーランにてしっかりとウォーミングアップを行い、クロスコースを滑走する際にはヘルメット・プロテクターを着用しましょう。
・横滑り等のゆっくりとしたスピードでコースの下見を行います。
・セクション(各アイテム)へ進入する際、自分が安心できるスピードまでしっかりとスピードコントロールをします。
・目線を止めずに常に先のセクション、その先のセクションを見るようにします。
・セクション(各アイテム)を通過する際は、基本的には板を雪面にフラットにします。
・体が遅れて後傾にならないように注意します。
・下半身(脚)を積極的に動かしてボードと雪面のコンタクトを失わないように働きかけます。
※滑り方の応用偏については、3月17〜18日に開催する「スノーボードクロスキャンプ」にてお伝えする予定ですので、興味のある方はご参加ください。

と言った簡単なクロスコースの紹介でしたが、クロスコースはスノーボードクロスの選手のためだけでなくスノーボードの滑走技術の向上に非常に役立ちます。ホワイトワールド尾瀬岩鞍のクロスコースにはウェーブを5連続で設定しており、これらをできるだけ早く滑って見たり、飛び越えながら滑ってみたり、その中でロングターンやショートターンをしてみたりと、いろんな楽しみ方が可能ですので、是非一度お試しに滑りにきてみてはいかがでしょうか?

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2007年02月01日(木) No.5 (コラム)

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