佐々木耕司コラム

「環境」について


皆さんこんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。

私は今、カナダのウィスラーへ来ています。「シーズンオフの今頃になぜ?」と、お思いの方もいらっしゃると思います。
なぜカナダに来ているかと申しますと、今年の5月から始まりました「CSBA(Canadian Sports Business Academy)」のスノーボードアスリートプログラムの監修と講義&講習を行うためです。CSBAとは、カナダにあるスポーツビジネス専門学校(カナダ政府認可)で、徹底した教育理念にて運営されています。講師の8割はカナダ人で事務関係やアドバイザリースタッフは日本人スタッフという形で、英語を身につけるためにはとても適した環境となっています。

さて今回は、このCSBAを題材に、「環境」について少しお話ししたいと思います。

CSBAのスノーボードアスリート科に在籍している生徒はもちろんスノーボードが大好きで、このスポーツを行いながら、自らの目標にチャレンジするためにこの学校(環境)を選択された人がほとんどです。

何事も自分の目標を達成するためには、環境というものが大切であり、それをいかに生かし切ることができるかがターニングポイントとなります。例えば、プロ野球の選手になりたいと思った場合は、強い学校へ進学したり、強いチームへ入ることにより目標に近づこうとします。また、一流の大学に入りたいと思った場合は、予備校へいくというように個々に適した環境を選ぶことと思います。
環境を選ぶことまでは、多くの人が行うと思いますが、実はそこから先の「努力=環境を100%使いこなす」を継続して行うことがとても重要です。「自分自身でもういいや」と思うことのほとんどは100%でないことが多く、まわりの人が見て、「もうこれ以上できないと」いう状態で初めて100%であると言えると私は思います。

CSBAの話しに戻りますが、カナダにある学校ということで英語の取得に適した環境であり、多くのトップライダーを育てているウィスラー&ブラッコムという巨大なスキー場はスノーボードを上達するにはとても適した環境です。その環境を十分に生かし切り、さらなる上の環境へステップアップするか、環境を十分に生かせずに、まわりという居心地のよい環境に自分をおいて、流されてしまうかは本人の意志によって大きく左右されます。
CSBAで学ばれている生徒の皆さんは、「環境を手に入れる」という第一ハードルはクリアされたかと思います。その第二段階である、「環境を生かし、ステップアップする」と言うハードルに立ち向かい、自らの目標を達成して欲しいと願っています。
 
環境は自ら切り開いていき、その環境を生かし切り、さらに上の環境を目指すという心構えがアスリートとして大切であり、これが、私の信念であり、競技者へ伝えていることの根底となっています。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。楽しみにしておいてくださいね。
2005年06月01日(水) No.2 (コラム)

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