佐々木耕司コラム

「フィーリング」について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。私は今、毎年北海道で行われているFISワールドカップ真駒内大会へアシスタントTDとして来ています。今年の大雪は札幌でも例外ではなく、中心部を離れた除雪が間に合っていない地域では、多くの雪の壁がありました。

私ごとですが、Japan-factoryの加藤美哉選手がワールドカップ真駒内大会に参戦することになりました。これは、Japan-Factoryでの年間を通じたトレーニングを継続して行ってきたことの賜物であり、それが、ジャパンカップ4位、神奈川県選手権大会優勝という成績に結びつき、規定のポイントを獲得したためにワールドカップに参戦できることになりました。
ワールドカップの模様は今回も私が解説させて頂くことになり、2月27日(日)にBS1にて放映される予定です。アルペン競技は15時10分〜16時、ハーフパイプ競技は16時10分〜17時にて放映予定です。

さて今回は、「フィーリング」についてお話ししたいと思います。フィーリングとは、「感じるまま」、「感覚」のことですが、スノーボーディングにおいてのフィーリングは、「1.滑走中のフィーリング」と「2.体の動き・ボディーバランス」があげられます。以下にそれぞれの詳細と大切な要素を記します。

1滑走中のフィーリング
・ボードが滑っている
・ボードが滑っていない
・ボードがズレている
・ボードが切れている
・ボードが走っている
・ボードが走っていない
・ボードがしなっている
・ボードがしなっていない
など、上記のものは「足裏感覚」によるもので、大会の際にとても大切な要素です。

2「体の動き・ボディーバランス」のフィーリング
・体が傾きすぎている
・頭が落ちている
・上半身が起きすぎている
・上半身が傾きすぎている
など、上記のものは「内部感覚」によるもので、トレーニングの際にとても重要な要素です。

「滑走中に自分の体がどうなっているのか?」「大会中に滑走しているボードがどうなっているのか?」などを、いろいろなシチュエーションで多く感じられるようになるためには、多くの経験を積み、「足裏感覚」や「内部感覚」を養っていくことが大切です。
トップアスリートは優れた足裏感覚と内部感覚を持っています。大会でそれらの感覚を滑走に生かして、最速のラインに近づけていくことを意識して滑ることにより、優れたパフォーマンスを発揮できることにつながっています。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。楽しみにしておいてくださいね。
2005年02月16日(水) No.2 (コラム)

「大会のスタート前に留意する点」について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。

1月中旬を過ぎると、各地でさまざまな大会が開催されます。そこで今回は、大会へ参加される方へ簡単ですが役に立つアドバイスができればと思い、以下に記述しますので、どうぞお付き合いください。

この時期は、まだまだ冬の気候が続き寒い中での大会が多いものです。
今回は「大会のスタート前に留意する点」についてお話しします。通常、スタートする前の長い時間に冬山で待ち、同じ場所にいると体が硬直して思い通りに動かなくなるものです。全ての競技者が同じ条件なのに、各自の滑りが違い、その結果、成績に影響するということが少なくありません。
これらのように、スタート後に体が思うように動かない場合は、以下の事がらが要因となっている事が考えられます。
・ウォーミングアップの方法は適切なのか?
・自分の滑りが体にどれだけ染みこんでいるのか?
・心理状態は平常心を保てているのか?
・自己のリズム感をコントロールできているのか?

順調なスタートを切るために、スタート前に以下のことが大切であると私は考えています。
・ウォーミングアップを正しくしっかりと行う。
・スタートする時間をしっかりと把握しておき、待ち時間を有効に過ごす。
・スタートした後の滑りの良いイメージを持ち続け、体が動き続けているようにイメージトレーニングを行い、体の硬直を最小限にとどめる。
・体を冷やしすぎないように、暖かい服装やカイロを使用したり、常に体を動かすように心がける。

是非、上記の事を大会で試していただき、好成績をあげることができるように祈っています。(佐々木塾生スペシャルトレーニングではスタートにて自分の実力を発揮できるように、大会へ向けての上記のような調整トレーニングを行っています)

次回もまた皆さんのお役に立つことを、お話ししますので、楽しみにしておいてくださいね。
2005年02月07日(月) No.2 (コラム)

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