佐々木耕司コラム

「ウィスラーレポートPart2」


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。

今回は、「ウィスラーレポートPart 2」とs題して、お送りします。私は現在、1月13日よりカナダのウィスラーに来ています。現在こちらの気温はマイナス15℃と異常な寒さに覆われいます。(これはカナダ東側や内陸部の気温と同じです)通常ウィスラーは暖かく1月でも雨が降るほどで、たまにマイナス15℃以下の寒波は来ますが、そう長続きはしないものです。しかし、今回は5日間連続の冷え込みの影響で、スキー場は、いきなりエッジが外れるほど硬いアイスバーンと大量にできた人工降雪の雪の山がいたるところにあり、気を引き締めて滑っているので、毎日の滑走にとても体力を使い疲労を感じて
います。
そのような中、唯一の救いは、ウィスラーの宿にはジャグジー(水着で入る泡風呂)があることです。ほとんどのジャグジーが露天のため、お湯につかるまでは寒いのですが、一度お湯につかるとこれがちょうど良い温度で長い時間浸かっていることでき、疲労回復にとても役立っています。とても言葉では言い表せないくらい寒いこの寒さは、私が今まで体感した寒さの中で、ベスト5に入るもので、スーパーまで買い物に行く際に、帽子や手袋はウェアーを着込み完全防備で出かけるほどです。

前置きが長くなりましたが、今回の渡加の目的についてお話しします。まず一つ目としては、CSBAというカナダ留学の専門学校(スノーボード&英語)のアスリートコースの生徒へのトレーニングや来期(2005年5月)よりスタートするプログラムの打ち合わせに来ました。実際には、2010年のバンクーバー冬季オリンピックへ向けて、ウィスラーというビックマウンテンの環境を生かしたトレーニングプログラムの監修を行い、将来のトップアスリート(オリンピック選手)の選手育成を行っていくものです。(CSBAについては弊社ホームページのリンクよりご覧頂くことが可能です)

二つめとしては、FISスノーボード世界選手権大会の視察へ来ました。今回は残念ながら、Japan-Factoryから世界選手権大会へ出場できる選手はいませんでしたが、次回の出場のための視察として、林選手と斯波選手が現地にて連日の極寒の中大会を観戦しています。世界のトップの滑りを生でいろいろな観点から見て良いイメージを持つことや、相違点を研究したりすることは、トップを目指す競技者にとってとても大切なことです。世界のトップの滑りをコースサイドから生で見ることで、日本人とのレベルの違いや自分のポジションを正確に把握することができ、これからトレーニングに大いに役立ち、効率の良いトレーニングを行うことができます。
2年後にアローザ(スイス)で予定されている世界選手権にておいては、Japan-Factoryの選手の活躍をご報告できるようこれからも引き続きトレーニングに励んでいきたいと思います。みな様の暖かい応援、よろしくお願い致します。

次回もまた皆さんのお役に立つことを、お話ししますので、楽しみにしておいてくださいね。
2005年01月15日(土) No.2 (コラム)

「天然雪と人工降雪雪の違い」について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。

年の瀬に今年一番の寒波がはりだし、待望の雪が降り、ほとんどのスキー場がオープンしました。スキー場は、全体的に雪景色一色になりましたが、積雪はまだまだ例年よりは少なく、雪質が場所により大きく異なっています。

今回は、代表的な雪質の違いとして「天然雪と人工降雪雪の違い」として、それぞれの滑走感覚の違いと対処方法についてお話したいと思います。

まず、雪質についてですが、天然雪は人工雪に比べて水分が少なく、空気を含む量が多いため、やわらいという特徴があります。それに対して、人工雪は水分が多く、空気を含む量が少ないため固いという特徴があります。
次に、滑走については、やわらかい雪の場合、スノーボードのエッジが雪に潜りやすくボードがしなりやすくなるためカービングをしやすくなります。また、ボードと雪面の抵抗が大きいので、多くのパワーを使う必要がなく、スピードコントロールが行いやすいという特徴があります。固い雪の場合は、スノーボードのエッジが雪に潜りにくく、ボードがしなりにくくなるため、カービングターンがしずらく、スピードコントロールも行いにくくなり、スライドを多くした滑りになりがちになります。

固い雪での滑走の注意点として、以下のものがあげられます。
・体からボードを離しすぎない
・急な動作は行わない(切り替え、荷重、抜重、etc)
・なめらかな操作を行う
・ボードを必要以上にたてすぎない
・ボードのセンターに乗り、両足でボードを操作する(切り替え、荷重、抜重、etc)

柔らかい雪と固い雪での滑り方は本質的な部分では同じですが、以下事項に慣れていないため固い雪が苦手という人が多いです。
・転ぶととても痛い
・スピードが出過ぎてしまう
・足裏の感覚がやわらかい雪と異なりバランスをとりにくい
・その場で立っていられない

対処方法としては、正しい転び方やスノーボードの基本を学びながら徐々に雪に慣れていくと良いでしょう。具体的な練習項目は次の機会にお伝えしていきたいと思います。

次回もまた皆さんのお役に立つことを、お話ししますので、楽しみにしておいてくださいね。
2005年01月02日(日) No.2 (コラム)

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