佐々木耕司コラム

「ヨーロッパキャンプ」について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。

私は今、ヨーロッパスノーボードキャンプのため、オーストリアのピッツタールへ来ています。今回は、オーストリアのスキー場の状況とキャンプの状況をお伝えしたいと思います。

この時期のオーストリアはまだ冷え込みが厳しくないため、スキー場のふもと町には雪はなく、山頂付近の氷河のスキー場のみがオープンしています。11月下旬より山ろくにも雪が降り始め、多くの一般のスキー場がオープンし始めます。
オーストリアには約7つの氷河スキー場があります。これは、スイスやフランスの3〜4つの数に比べると倍近くとなり、オーストリアのスキー選手やスノーボード選手の層が厚い背景となっています。

秋の氷河のスキー場には多くのスキーチームがトレーニングに来たり、近隣の国の人が休日の余暇として訪れてきます。特に週末は、子供からお年寄りまでの本当に多くの人たちがスキー場へ訪れ大変混雑します。
スキー場で滑っている人たちは、スキーヤーが9割弱、スノーボーダーが1割強という状況です。
ピッツタールは、近隣のドイツからの来場者がとても多く、ドイツの休日の日には観光バスにて多くのドイツ人が訪れてきます。これは、ドイツには氷河のスキー場が少なく、オーストリアの言語がドイツ語ということや交通のアクセスが良いことに大きく影響しています。

次にキャンプについてお話しします。
雪上トレーニングの日は、ベースの町を朝8時前に出発し、車で30分ほど走りスキー場の駐車場に到着します。そこから登山電車(約10分)に乗って、山頂へ向かいます。
山頂のスキー場は、2人乗りのリフトが1基、Tバーリフトが2基、ゴンドラが1基あります。メインとなるTバーリフトの待ち時間は、現在オープンしているスキー場が少ないため、平日で10〜15分待ちとなっています。週末はとても混雑するためTバーリフト待ち時間は40〜60分待ちとなってしまうため、キャンプでは土日をオフとして月曜日から金曜日まで集中してトレーニングを行っています。

K-snowヨーロッパキャンプで特に気をつけていることとしまして、時差対策と高所でのトレーニングです。オーストリアは日本と8時間の時差があります。スノーボードという雪上スポーツを行う上では、現地に到着後の時差調整をしっかりと行うことが、ケガの防止とパフォーマンスアップにつながり、非常に効率の良いトレーニングを行うことができます。標高2000m以上の高所(ピッツタールは3000m以上)でのトレーニングは、充分に気をつけて行わないと高山病やオーバーワークとなり、風邪等の病気にかかりやすくなる他、集中力の欠損からのケガを招いたりする可能性があります。当キャンプでは、高所トレーニングでの留意点をしっかりと参加者へ指導し、効率の良いトレーニングにて各自のレベルアップを行っています。

雪上トレーニングの模様は、後日WEBにて「K-snow JAPANヨーロッパスノーボードキャンプ in オーストリア2004開催中」にてお知らせする予定です。どうぞ楽しみにしておいてください。

次回もまた皆さんのお役に立つことを、お話ししますので、楽しみにしておいてくださいね。
2004年11月01日(月) No.2 (コラム)

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