佐々木耕司コラム

「春雪」の滑り方について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。最近あたたかい日が続いていますが、いかがお過ごしですか?

さて今回は、「春雪の滑り方」についてお話ししたいと思います。
春の暖かい日には、雪がざくざくの状態となり、オンシーズンの滑りやすい雪になれた人には、とても滑りずらく感じることだと思います。しか〜し、この雪こそがスノーボードの上達へとても有効なのです。それは、以下の理由からです。

【1.転んでも痛くない】  
あたり前ですが雪がザクザクなので、痛くないですよね。
【2.カービングターンがしやすい】
ボードが雪に食いつきやすいので、ボードをあまり踏まなくてもカービングターンがしやすい。これは、雪が柔らかいので、エッジがかみやすく、ずれの少ないターンとなりやすい。逆にボードをずらすことの方が雪が重いため難しく感じることでしょう。

【3.バランス能力の向上】
不整地ができやすくバランスのトレーニングになる。ボードの上に正しく乗っていないと転倒してしまうため、滑っているうちに良いポジションに自然と矯正されていきます。

【4.ショートターンのレベルアップ】
上記2.と同じで、ボードが雪に食いつくので、サイドカーブを利用しやすく、また、ボードのしなりを作りやすいのでショートターンのレベルアップにはもってこいです。

【5.コブ斜面滑走のレベルアップ】
雪が柔らかいので、コブの中で転んでもケガのリスクが少ない。また雪がザクザクなことにより抵抗を作りやすいので、減速操作がしやすいので、滑り降りるライン取りを行いやすい。


ただ、もちろんデメリットもあります。それは、
a.雪が重いので脚がつかれやすい。
b.朝一番はアイスバーンになる。
c.あまりにも温かくなりすぎると、ボードが滑らなくなる。

と言った感じです。
アイスバーンの滑り方(カービングターンの場合)を少しだけ解説しておきますね。

1.急激にエッジを立てない。
2.ターン全般にわたってじわっとボードを踏んでいく事が必要!!
3.ターン後半に強く踏みすぎないように注意しながら、ボードへの圧を逃がさないように徐々にエッジを立てながらターンをしていく。
4.ボードから体を離しすぎない。


最後に、春雪を滑るコツとして、ボードのスムーズな動きに合わせて、体を大きく動かしエッジで滑る感覚を研ぎ澄ますことです!!

次回は、「シーズン終盤の過ごし方、等」について、お話しする予定ですので、楽しみにしておいてくださいね。
2004年03月17日(水) No.2 (コラム)

「ともか おめでとう!!」


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。最近暖かい日(暑い日!?)が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
 
先日とても感動する出来事がありましたので、皆さんにお伝えしたいと思います。少し長くなりますが、お付き合いください。
それは2月20日に北海道の真駒内スキー場にて開催されました、NOKIA FIS WORLD CUP札幌大会での出来事です。PGS種目で日本女子のエースである竹内智香選手が3位となり表彰台にのぼるという日本スノーボードアルペン史上初の快挙を成し遂げました。ワールドカップの舞台でベスト3に入るということは、世界のトップ選手であるという証であることは間違いありません。彼女は、いままで何度も決勝まで残ることはありましたが、今回は自己ベストであるベスト8進出という記録を上回るベスト4に残り、さらにはなんと3位に入賞しました。

私と智香ちゃんとの出会いは、約6年ほど前に夏のニュージーランドキャンプでコーチングをしたことでした。これは、彼女が中学3年生の時に、現在も彼女のコーチである小嶋コーチから夏の雪上トレーニ ングを頼まれたものでした。その時は、彼女はスノーボードをまだ始めたばかりでカービングターンもままならないレベルでしたが、当時の私の印象に深く残っていることは、スノーボードに乗るポジション(特に下半身)がとても良く安定していたことです。基礎体力は、特に優れていた方ではありませんでしたが、その後の本人の努力とコーチの厳しいトレーニングの成果が実を結び、今回の快挙を成し遂げたことだと思います。

彼女が表彰式で見せてくれた最高の笑顔を見て、スノーボードの基本をしっかりと学び、その後の血のにじむような絶え間ない努力の結果が報われたことを感じ、感動するとともに、私自身も指導者として選手を指導するうえでの、勇気と夢をもらうことが出来ました。彼女が表彰台の中央(1位)に立つ日も決して遠い日ではありません。それが、2006年のトリノオリンピックであることを願いこれかも応援していきたいと思います。「がんばれ、ともか!!」

 ※今回の札幌大会の模様は、3月2日(火)夜11時からBS1にて放映される予定です。
2004年03月01日(月) No.2 (コラム)

「コブ」の滑り方について


皆さんこんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。最近暖かい日(暑い日!?)が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?

さて今回は、春になると多くのスキー場に出現する「コブ」の滑り方についてお話しします。

◆コブ斜面について
気持ち良くカービングしたいスノーボーダーにとって、コブ斜面はそれらを妨げるやっかいなものですよね。しかし、ちょっと待ってください!!!コブ斜面を滑走することは、スノーボードの上達の近道です。それは、スノーボードはバランスのスポーツであり、コブの滑走が一番のバランストレーニングとなるからです。

コブ斜面の滑走は、通常の整地の滑走と比べてタテ(斜面下方向への)のバランスがとても難しいものです。実際に滑り降りていく中で、コブを乗り上げる時は緩斜面となり、コブを滑り降りるときは急斜面となるため、斜面変化への対応能力がとても必要となります。技術的に言いますと、前足と後ろ足の使い方が非常に大切であり、前足と後ろ足を上下や左右に独立して使う必要があります。テクニック的には「抱え込み切り替え」が基本となります。
 ※詳しくは、3/19(金)〜3/21(日)のコブ&トータルキャンプでお伝えする予定です。

トータルキャンプとは、主に不整地に関する内容の中で、コブの滑走に必要な要素やスノーボードの基本、応用技術を総合的に行うものとお考えください。

次回は「春雪の滑り方等」についてお話しする予定ですので、楽しみにしておいてくださいね。
2004年03月01日(月) No.2 (コラム)

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