佐々木耕司コラム

「スノー ボードの上達で最も大切なこと」について


皆さん、こんにちは。K-snowJAPAN代表の佐々木耕司です。
現在、私は毎年恒例のニュージーランドスノーボードキャンプにきて
います。今年のMt.Huttは、早くからの積雪で7月に過去最高の積雪量を
記録し、昨年同様積雪が200cmオーバーの絶好のコンディションの中、
順調にキャンプを行っています。今年で40周年を迎えるMt.Hutt。私が
初めてここへ来てから早20年が経ちました。その間さまざまな人と出
会い、さまざまなことがありました。今こうしてここへ来られることを
大切に思い、これから先も来られるようがんばって行きたいと思います。
先日のオフの時にクライストチャーチへ行ってみると、街は震災からの
復旧が徐々に進んでおり、中心部の大聖堂の直近まで近づくことができ
ましたが、未だ崩落した建物が残っていたり、広いエリアが空き地と
なっていて、完全復旧までにはまだ時間がかかりそうな状況でした。
しかし、ゆっくりですが復旧が進んでいるので、きっと昔よりもすばら
しい街になる日が必ずくることを信じています。さて、今回は”スノー
ボードの上達で最も大切なこと”について、お話ししたいと思います。
スノーボードの指導をかれこれ十数年、さまざまな人に行っていて、
上達に一番大切なことがあることに気づきました。それは、”目線”
=前をみることです。なんだ当たり前のことじゃないか、と思う方、
それが難しいんだよという方、それぞれいらっしゃるかと思いますが、
これが上達には不可欠であり、スノーボードのすべての種目において、
これが最も大切であると思います。どんな優れた身体能力を持っていた
り、優れた用具を使っていてもこれができなければ上手く滑ることは困難
となります。上級者のほとんどは、目線が適正であり、さまざまなシチュ
エーションのもとで対応することができます。スピードを競う種目では、
コースの先々を見ることでラインを作ることができたり、エアー等の
演技を競う種目では、着地や技がスムーズにできるポイントを見ること
で完成度があがりバランスをくずしにくくなります。他の事例で見て
みると、例えば自転車に上手に乗って走る際に手元や足下を見る人は
ほとんどいないですが、自転車に乗り初めで上手くできない人は、
前を見れずに下を見ている人が多いことや、スノーボードやスキーの
初心者は足下を見る人が多々います。人間は、バランスの幅がせまく
なるとどうしても目線が下がりやすくなります。綱渡りをした場合の
ことを想像してみると、怖いから下ばかりみては上手に前に進むことは
困難となりますね。上手に前に進むためには、進むべき方向を見て
足裏の感覚と全身でバランスをとることがコツのようです。また、遠く
を見ることで、正しいポスチャー(姿勢)となり、手足を上手に動かす
ことが可能となるのです。(下を見た場合は、猫背となってしまい正しい
ポスチャーをとることが厳しくなり、手足を上手に自在に動かすことが
不自由となります)目線を下げずに前を見る感覚を養うために役立つと
思われることを下記へ記しますので、来るシーズンインに向けて試して
見てはいかがでしょうか?
·スポーツをする際に意識して気をつける(ランニングの際に遠くを見るなど)
·スナックライン、スケートボード、スケートなどのバランススポーツを行う
·球技など視野を広く必要とするスポーツを行う
·日頃から自ら意識して習慣づける(姿勢、目線)
·階段をのぼり降りする際に意識する遠くをみる、足下を見ない)
·ほか
K-snowJAPANでは、長年培って来たスノーボード上達のためのコツを
様々なレベルに対応した指導を行っておりますので、興味のある方は、
是非ともウィンターシーズンに一度レッスンやキャンプに参加してみては
いかがでしょうか?

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2013年09月01日(日) No.114 (コラム)

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