佐々木耕司コラム

「正しいボードの踏み方」について


皆さん、こんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
先日、チャオ御岳スキー場へゲート練習会とケスラーカスタム試乗会
に行ってきました。街では桜が満開となり、春の陽気となりましたが、
まだ標高の高いスキー場には多くの残雪があり、まだまだ滑走が可能
なところが多いシーズンとなっています。チャオ御岳も同様に豊富な
積雪があり、例年の春に比べて雪があまり汚れてなくきれいでした。
さて、今回は”正しいボードの踏み方”についてお話ししたいと思い
ます。スノーボードの上達に欠かせない要素として、ボードを踏むと
いうことがありますが、みなさんどうやってボードを踏んでいますか?
”踏む”ということを簡単に説明すると、スノーボードに乗ってスピー
ドがでてくると、ボードが暴れてばたついてくるのを安定させる動作
のことで、他のものに例えると、そりで雪の坂を下りぐんぐんスピー
ドが出た場合に、そりを押さえるために体を横に延ばして全身でそりに
重みを加えて押さえつけようとすることです。そりの上に2本の足で立っ
て下った場合で考えてみると、脚を深く曲げ重心を下げてそりに重さ
をかけて押さえる動きになります。それが上手にできた時は、バランス
良く脚を曲げて重心を下げられたときで、両脚の足裏全体に満遍なく
力が加わっている状態となります。上手に行かなかった時は、お腹だ
けを曲げたり、膝だけを曲げたりした状態になり、そりの上でバランス
を取って長い距離を滑り下りることが難しくなるでしょう。スノーボー
ドで考えてみると、上記と似ていますが、違う点としてはブーツを履い
ていて足首が固定(ホールド)されているため、上半身だけを曲げた
姿勢や膝でボードに力を加える姿勢でも、ある程度のスピードまでは
耐えられますが、それ以上のスピードとなった場合、耐えきれなくなり
大きくバランスを崩しやすくなります。最近は用具が進化しているため、
ゲレンデを滑るには上記のような正しくない踏み方でもある程度は滑れ
ますが、不整地や高速でのライディング、ジャンプなどの着地のように
大きな力が加わる際は、股関節を使った正しい踏み方でないと外力に耐え
きれずにバランスを崩したり、転倒することがあります。踏むということ
は、長い時間をかけて滑って身につくものでありますが、それまでに
けがのリスクがあったり、自己流で行っていると長い時間滑っていても
身につかず、いずれスノーボードから離れていってしまう方がいらっしゃ
ることがあります。あらゆるスポーツにおいて基本というものは、
シンプルなものであり、とても大切であると考えます。基本を身につけた
上に応用技術があるため、基本技術の修得には個人差がありますが、
それを身につけることによって飛躍的に上達する可能性が高くなり、
怪我の防止につながります。K-snow JAPANでは、ゴールデンウイー
クに野沢温泉にて、夏にニュージーランドにてスノーボードキャンプを
開催する予定ですので、”正しい踏み方”や基本の見直しや来期に向け
ての基盤作りをしたい方、早い上達を望む方は、是非とも参加してみて
はいかがでしょうか?

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2013年04月16日(火) No.109 (コラム)

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