佐々木耕司コラム

「第19回SAJスノーボード全日本大会PGS」について


皆さん、こんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。今シー
ズンは早いものであっという間に春となり、ホワイトワールド尾瀬岩鞍
にて運営しているK'sスノーボードスクールおよび岩鞍トレーニング
クラブは、3月31日をもって今シーズンの活動を無事に終了しました。
ご来場されたみなさま、どうもありがとうございました。今期を振り
返ってみると、過去にないほど寒い日が多いシーズンで3月上旬まで
ハイシーズンのコンディションでしたが、その後高温の日が10日間
ほど続いたため、一気に雪解けが進みましたが、ホワイトワールド尾瀬
岩鞍は上部はまだまだ豊富な積雪状態にて4月7日まで営業していますの
で、まだまだ滑りたいう方におすすめです。今回は、4月4日に行われた
”第19回SAJスノーボード全日本大会PGS”についてお話しします。
今、ルスツリゾートへスノーボード全日本大会の役員と国内合宿の
コーチとして来ています。こちらは、スプリングコンディションですが、
例年よりも積雪が多かった北海道はまだまだ豊富な残雪があります。
今大会は、女子には韓国、中国の選手が、男子には金銀メダリストの
ショッホ兄弟とワールドランキング4位のインゲマーワルダー選手、
韓国選手十数名が参加し、例年の日本人メインの大会と違い、まるで
コンチネンタルカップ(ワールドカップの一つ下のカテゴリーの大会)
のようです。大会時のコンディションは、天候は晴れ、気温が高い
春の雪のコンディションの中で行われ、予選はインゲマーが1位、2位
にフィリップショッホ、3位から7位まで韓国勢、8位に吉岡健太郎
選手、14位にシモンショッホ、女子は竹内智香選手が1位、2位に宮武
選手、3位家根谷選手というものでした。男子16名、女子8名で行われ
た決勝戦の最終結果は、男子は予選で失敗したシモンショッホが予選1位
のインゲマーに競り勝ち見事逆転優勝し、3位は韓国のShinでしした。
女子は、昨秋のノーアム大会にて17歳で優勝した韓国のジョングが
優勝し、2位家根谷選手、3位竹内選手という結果でした。セミファイ
ナルでジョングと対戦した竹内選手は、格下の選手に油断してしまい、
大会連覇を逃し3位となり、優勝したジョングは、ワールドカップでは
40位前後の結果の選手ですが、ここ一発の爆発力を発揮してみごと
優勝しました。今回の大会をみて感じたことは、このパラレルという
競技は相手との戦いのため、予選で16位(もしくは8位)以内に入れば、
決勝の対戦で相手を倒し続けて上位に行くチャンスもあれば、予選1位
でも油断すると負けてしまうという、真剣勝負の中での駆け引きが要求
される奥が深いもので、見ていてエキサイティングなスポーツで、特に
男子の決勝はとても見応えのあるレースでした。決勝戦まで楽に勝ち続
けていたインゲマーを、銀メダリストのシモンショッホが本気のアタック
にて、逆転で倒した時の世界最速レベルの滑りを見た時は、鳥肌が立つ
ほど興奮しました。トップ2になった外人の滑りはとてもスノーボード
が上手く、常にボード全体が雪面にコンタクトしていて、雪面状況に
あわせた巧なボード操作にて滑り降りていました。圧巻だったのは、
スピードが乗ってきてからのコース中盤の中急斜面と終盤の緩斜面での
絶妙なライン取りの上手さで、これはしっかりとした基本(両足でボー
ドを踏んで操作するというもの)が高い次元と高い完成度にてできてい
ることでした。けがを防ぎ、早い上達につながる基本の修得や、世界
テクニックに通じる基本に興味のある方は、K-snowキャンプにて伝授
いたしますので、是非一度お越しいただければと思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2013年04月01日(月) No.108 (コラム)

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