佐々木耕司コラム

フルカービングについて2


皆さん、こんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。今年は
北海道での初冠雪が観測史上2番目に遅いシーズンとのことですが、
本州では近年まれに見る冷え込みのため、12月1日からオープンする
スキー場が多くあります。この気候は、この夏のニュージーランドに
少し似ており、グッドシーズンになりそうな予感がしています。みなさん、
しっかりと準備をして長くなりそうなシーズンに備えましょう!スノー
ボードは体が硬かったり関節の稼動域が狭いとけがをしやすいので、
しっかりとストレッチ、滑る前のウォーミング、滑った後のクール
ダウンを行うことをお勧めします。さて、今回は”フルカービングに
ついて2”についてお話しします。よく中級者以上の方が口にするフル
カーブ(全切り)やカービングターンのための要素、緩斜面でのカー
ビングに関しては、”フルカービングについて1”にて前記しました。
中斜面·急斜面などスピードが出る状況でのフルカーブで滑る際の
注意点やハイスピードとなる急斜面や硬いバーンでのフルカーブのコツ、
そのための動作等について少し考えてみたいと思います。例えば、
足で速く走るためや自転車で速く走るためには何が必要でしょうか?
まずは、ゆっくり目のリズムにて正しい動作ができることが大切で、
次にそれを大きく行うこと、早いリズムで行うこと、強く行うことが
大切です。そのためには、軸がしっかりとしている方がよいし、稼動域
を大きく使えた方がよいし、手足を速く動かせる方がよいし、パワーが
あった方がよいです。ターンをするということについて考えてみると、
ターン弧を描く際に発生する遠心力(外力)と自身がボードに加える
自力(内力)を効率良く調和させ、ボードのセンターをたわませ続ける
ことがハイスピードでのカービングターンに必要な要素となり、
ターンの前半から遠心力を受けることができ、ボードへ自力を伝えら
れるポジションをとることができれば、その後はボードを押しながら
落下してさえいけば、フルカーブが行いやすくなります。そのためには
どうしたらよいかというと、一つヒントとしては、上記したポジション
をとるための前段階である、ターンの後半にしっかりとした足場を
作ることが大切です。そして、その足場から素早く重心を動かし 
次のターンに入っていくテクニックを身につければ、どこでもフルカーブ
ができるようになるでしょう。このテクニックを身につけるためには、
緩斜面ばかりをカービングしていてもなかなか難しく、おすすめは、
ラインとタイミングが規制されるゲート練習やスピードがでる中急斜面
で滑走することです。私がベースとしている、ホワイトワールド尾瀬岩鞍
(群馬県)は、それらに適した環境が全て揃っています。これらにあわせて
様々なキャンプにてレーシングターンの基礎から応用までのレッスンを
行っていますので、フルカーブに興味ある方や大会で成績を出したい方
は、是非一度ご参加いただければと思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。

2012年12月01日(土) No.101 (コラム)

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