佐々木耕司コラム

「ボードの長さの違いによる上達効果」について


皆さん、こんにちは。K-snow JAPAN代表の佐々木耕司です。
ここ最近、めっきりと涼しくなり秋の陽気となりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?先日、テレビで言っていましたが、季節の変わり目である秋に風邪を引く方が割合と多いそうです。どうやら、夏の暑い気温になれて疲れが残っている時に、急に冷え込んだりと、1日の気温差が多くなるためだそうです。どうぞご自愛ください。

夏が終わり冬の訪れの前に秋となります。秋の風物詩と言えば、樹木の紅葉があります。先日、ホワイトワールド尾瀬岩鞍に打ち合わせに行った際に聞いた話ですが、10月の土日祝日(営業時間9時ー15時)に秋のゴンドラ運行を行いますので、山頂1,700mからの紅葉を是非一度眺め、冬の訪れを感じてみてはいかがでしょうか?

さて今回は、”ボードの長さの違いによる上達効果”についてお話ししたいと思います。スノーボードはさまざまな長さのボードが販売されていますが、皆さんどのように選んでいますか?
自分の背丈や、滑るスタイル、ショップの定員の助言などをもとに決めている方が多いと思います。一般的に、身長が高い方やスピードを出して滑る方はやや長めのもの、身長が低い方やジャンプやスピン系を行う方はやや短めのものを選んでいると思います。例として、自分にあった自転車を購入する場合を考えてみますと、自分の背丈や足の長さに応じて自転車の大まかなサイズをきめ、どのような状況を走るかによってタイプを決め、自分が滑るスピードに適したモデルを選ぶと思います。これが、自分にあっていないものだと快適ではなかったり、自転車でのトレーニングを行う効果が半減してしまうことがあります。
スノーボードも同様に、まず自分に合ったボードを使うことで、快適にトレーニング効果が上がることが可能となります。スノーボードの上達という観点からスノーボードの長さの違いについて考えてみると、まずは滑るスピードに関係しており、おまり速いスピードで滑れない初心者の方はやや短めのボード、速いスピードで滑れる方はやや長めのボードが適しています。ゲレンデの圧雪された所をメインで滑るかたは安定性のよい長めのボードを、パークや不整地等を滑る場合は取り回しのよい短めのボードを選ぶと良いでしょう。
スノーボードの長さは、ボードの堅さ(フレックス、トーション)と密接に関係しているため、注意が必要です。ボードが硬くなると操作性(とりまわし)が鈍くなりやすく、柔らかくなると操作性が良くなる反面、高速での安定性が落ちるという傾向があります。よって、自分の体格や滑るスピードを考慮して、自身の技術にあった用具を入れ替えながら使っていくことが上達につながっていきます。最初は短いものからはじめていき、徐々に、短くて堅さがしっかりとしたもの、長くてしなやかなもの、長くてしっかりとしたものへとステップアップして、ボードを変えていくことが上達の手助けとなり一般的な例です。また、年間に多くの日数を滑走できる方は、短いボードでスピードを出して滑ってみたり、長いボードで低速や小さいターンで滑ってみると、技術の幅が広がり上達することとなります。私が現場で指導していて、たまに現状の技術とボードがマッチしていないケースをみかけます。その大部分はボードがアンダースペック(自身の技術よりもボードの性能の方が劣る)であり、事情を尋ねてみると、”まだ使えるから”という事をよく耳にします。早く技術を習得して上達するためには、技術にあったボードに履き替え続けていくことが有効であると思います。
K-snow JAPANでは、ケスラーカスタムボードの販売で培ったマテリアル知識等をもとに、レッスンの際に上記のような用具についての相談にも応じており、要望があれば、現場で実際にユーザーの膝下の長さを測り適正なスタンス幅を算出し、それをボードの長さ決定の際の目安にすることをいたしています。用具についてお悩みの方は、是非ともレッスンやキャンプにご参加いただければと思います。

次回もまた皆さんのお役に立てるようなことをお話したいと思います。
楽しみにしておいてくださいね。
2011年10月01日(土) No.82 (コラム)

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